【まずはコレから】「見える化」の目的 6つあります

改善japan
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「見える化」ってたまに聞くけど「見える」とそんなにいいのかな、、、。

そんな疑問にお答えします。

☑️記事の内容

  1. 【まずはコレから】「見える化」の目的 6つあります
  2. 「見える化」は難しい?製造現場での取り組み例

私は自動車メーカーの工場で改善活動の指導を10年以上行ってきました。実績を金額に換算すると1億円以上の改善を行なってきたいわゆる改善のプロです。

そんな私が解説します。

「見える化」=「目で見る管理」には「見える」ことで人へ行動を促し、その行動により何かを変えていく効果があります。

その「見える化」の目的は大きく分けて6つあります.

  1. 予防管理のための「見える化」
  2. 知恵の共有のための「見える化」
  3. 組織づくりのための「見える化」
  4. 成長のための「見える化」
  5. 自律のための「見える化」
  6. 価値向上のための「見える化」

ひとつづつ解説していきます。

予防管理のための「見える化」

予防管理とは、問題が発生する前にその異常をあらかじめ知ることで問題の発生を防止するための活動です。

この目的のために行う「見える化」は異常の見える化が必要となってきます。

異常とは正常と現状の差がある状態をいい、そのままだと問題の発生につながる状態です。

この異常を見えるようにするにはまず正常を定義する必要があります。

問題の発生につながる動作や行動、目標達成につながる動作や行動などの正常な状態を明確にし「見える化」します。

知恵の共有のための「見える化」

知恵の共有とは、個人の持つ多くの知恵を人に伝え共有することです。

この目的のために行う「見える化」は知恵の見える化が必要となってきます。

個人の持つ知恵の多くは頭の中で「知っているけど簡単に言葉にできない状態」です。

この知恵を「文章や図、表などにより説明や表現のできる状態」にしていくことが知恵の共有のための「見える化」です。

組織づくりのための「見える化」

組織とは共通の目的や方針のもと協力して、連携して行動する集団のことです。

この目的のために行う「見える化」は組織の目的や方針の見える化が必要となってきます。

一人ひとりが異なる目的や方針を持っていたのでは組織ではなくて個の集団です。

この個の集団を組織へと変えていくために組織としての目的や方針を「見える化」し、個が連携できる仕組みを作っていきます。

成長のための「見える化」

成長のためには、自分たちが成長しているかを客観的に測定し、行っている様々な施策が有効か有効でないかを判断する必要があります。

この目的のために行う「見える化」は業務の品質や生産性の見える化が必要となってきます。

仕事の品質や生産性を評価することは極めて困難だとされています。

一定の期間においてどのくらい成長したかを「見える化」することで業務の品質や生産性の成長を測定していきます。

自律のための「見える化」

自律とは自ら考えて自ら行動することです。これには目的に向かって行動し、自らの行動が正しいかを適切に判断、調整していくことが必要です。

この目的のために行う「見える化」は目的に対する今の状況の見える化が必要となってきます。

自ら考え、自ら行動するには今考えていることや今行動していることを客観的に見る必要があります。

今、何に対してどこまで進んでいるのかなどの現在の状況を「見える化」することで行動の調整していきます。

価値向上のための「見える化」

価値向上とは仕事の価値を高めるということです。仕事の価値とは顧客目線での価値がある仕事のことです。

この目的のために行う「見える化」は価値の正反対であるムダの見える化が必要になってきます。

今やっている仕事は顧客にとってどの程度の価値があるのかを認識し、価値のある仕事、ムダな仕事を判断します。

ムダな仕事を「見える化」することで価値に気づき、それを向上させていきます。

「見える化」は難しい?製造現場での取り組み例

前項の解説で「なんだか見える化って難しいなぁ」と思われた方もいると思います。

実際に製造現場での取り組みを知ると簡単なことだと気づいてもらえるはずです。

製造現場での取り組み例と、どの目的に当てはまるのかを解説します。

例1  吸塵ダクトに負圧計を取り付け正常運転時の動作状況を確認できるようにした。

この「見える化」は予防管理のための「見える化」です。吸塵の性能低下による品質不良や歩留まり低下によるコスト増大等の問題を予防できます。

例2  作業効率の高いAさんの作業を標準として手順を作成した。とくに重要なポイントは作業ポイント表を作成した。

この「見える化」は知恵の共有のための「見える化」です。この手順書を元にさらに知恵を出し合って改善していくと「見える化」の効果が倍増します。

例3   職場の品質方針を休憩所及び作業現場の目立つ所に掲示した。

この「見える化」は組織づくりのための「見える化」です。品質方針を掲げることによりメンバーの品質意識を一致させることで強い組織へと成長させていきます。

例4  改善への取り組み状況や品質、コストの変化状況を掲示板に掲示しメンバーが確認できるようにした。

この「見える化」は成長のための「見える化」と自律のための「見える化」です。改善活動が自律して自ら考え行動できるように現在の取り組み状況とその結果を掲示します。また、改善内容の変化や結果の変化を確認し成長へとつながっていきます。

例5  作業を分析しムダな歩行や振り向きを低減した。

この「見える化」は価値向上のための「見える化」です。歩行や振り向きなどは生産上の都合であって顧客の価値にはなり得ません。このようなムダの低減は全て価値向上へつながっています。

まとめ

記事のまとめです

  1. 「見える化」の目的は大きく分けて6つあります
    1. 予防管理のための「見える化」
    2. 知恵の共有のための「見える化」
    3. 組織づくりのための「見える化」
    4. 成長のための「見える化」
    5. 自律のための「見える化」
    6. 価値向上のための「見える化」
  2. 現場での「見える化」は難しくない

「見える化」についての知識が深まったと思います。

特に世代交代が控えている現場や職場では知恵の共有のための「見える化」の需要性が高まっています。

「見える化」を意識して業務に取り組んでみましょう。