工場で必要な技術・技能伝承とは? 第七回

仕事の基本

技能伝承ってどんなこと?

そんな疑問に答える「技術・技能伝承の第七回」です。

☑記事の内容

  1. 技術・技能伝承のテーマを設定
  2. 技術・技能伝承の計画の作成

私は自動車メーカーの工場で改善活動の指導を10年以上行ってきました。実績を金額に換算すると1億円以上の改善を行なってきたいわゆる改善のプロです。

そんな私が解説します。

技術・技能伝承のテーマを設定

能力マップを活用して技術・技能伝承のテーマを設定します。技術・技能伝承の活動目的に合わせ適切な設定を行います。

  1. 底上げ型:多くの作業者に共通して得点が低い項目
  2. スポット強化型:重要度が高い項目で得点の低い項目
  3. スペシャリスト養成型:世代交代でレベル5が不在となる項目
  4. 底上げ・生産性向上型:レベル2以下が多い項目
  5. 多能工養成型:多能工を目指して共有能力を拡大させる

能力項目の選定が完了したら実際の現場でその技術・技能が伝承にふさわしい項目であるかを確認します。その際の確認項目は以下のものです。該当すれば見直す必要があります。

  1. 簡単に伝承が完了するものではないか?
  2. 作業の工夫で解決できる(容易化できる)ものではないか?
  3. 測定器の導入で解決できないか?
  4. 最新技術や設備で解決できないか?
  5. 該当するものを対象とする
  6. 伝承の難易度は高いか?
  7. 経営戦略の観点から重要性の高い内容であるか?

この確認作業を行い適切な項目を設定します。

技術・技能伝承の計画の作成

技術・技能伝承の項目の設定が完了したら計画の作成を行います。

最低限作成する必要があるものは以下の2つです。

  1. 技術・技能伝承計画
  2. 技術・技能伝承年間計画表

技術・技能伝承計画

計画は無理が無いことが一番重要です。比較的容易な内容から始めていき徐々にレベルアップした内容に取り組むことがポイントです。

特に高度な内容で伝承に膨大な負荷と工数、経費が掛かると予想される内容については分割して、小さなステップにして進めていく工夫も必要です。

技術・技能伝承計画は全体的な内容をまとめたものになります。

  1. 技能項目
  2. 現有水準と到達水準
  3. 伝承者
  4. 指導者
  5. 期間
  6. 場所
  7. 方法
  8. 使用する教材・機械

などをわかりやすくまとめます。

技術・技能伝承年間計画表

技術・技能伝承計画に沿った年間計画表を作成します。

伝承者ごとの年間計画表を作成します。様々な計画表のフォーマットがありますが一般的にはガントチャートで作成します。

内容を日程計画として整理していきます。必要な能力を「わかりやすく、教えやすくする」コツは基礎的なことから応用的なことへ、易しいものから難しいものへ、単純なものから複雑なものへとすることです。

特に暗黙知が多く含まれる技術・技能伝承は周辺の知識や技能が道ついていないと理解しにくいことも多いため配慮が必要です。

まとめ

記事のまとめです

  1. 技術・技能伝承のテーマを設定
  2. テーマは活動目的に合わせて適切に決定する
  3. テーマに沿って計画を作成する
  4. 技術・技能伝承計画の作成
  5. 技術・技能伝承年間計画表の作成

今回は技術・技能伝承のテーマと計画について解説しました。

活動を進捗するためには計画とそのフォローが重要になってきます。見やすくわかりやすい計画表も大切ですが、後日変更にも柔軟に対応できることも必要となってきます。