部下への正しい注意の方法 その2 実践編

上司と部下
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部下への注意ってむずかしいな、、、。何度言っても、、、。

そんな悩みにお答えします。前回のその1を実践するとしたら、、、を想定した その2 実践編です。

☑記事の内容

  1. 目的、事実、感情、要求を紙に書き出す
  2. 実際に注意してみる
  3. やってはいけない注意方法

私は自動車メーカーの工場で改善活動の指導を10年以上行ってきました。実績を金額に換算すると1億円以上の改善を行なってきたいわゆる改善のプロです。

そんな私が解説します。

目的、事実、感情、要求を紙に書き出す

部下がミスをしてしまった、、、。注意が必要な時が来ました。

しかし感情的になって怒鳴ったりせずにまずはデスクに戻り、紙に「目的」「事実」「感情」「要求」を書き出してみましょう。

目的

  • 部下がミスをしないようになること。社会人として成長すること

事実

  • 部下に対してその仕事のやり方や重要性などを正しく説明していなかったため、部下の理解不足でミスが発生。
  • 部下の他の仕事の進捗具合を把握していなかったため、作業時間が足りない状況に陥らせてしまい部下が焦ってしまったことでミスが発生した。
  • 部下への接し方がイライラから強くなってしまい、部下の萎縮を招いた。

感情

  1. ミスにより納期が延びてしまい、お客様に迷惑をかけることになってしまい困っている。
  2. ミスが多いことで部下の評価が下がってしまうことを心配している。
  3. 期待しているからこそ叱っていることを理解してもらえずに歯がゆい思いをしている。

要求

  • わからない、理解できないときはその場で質問するか、後から相談してほしい。
  • 時間が足りない場合は素直に伝えてほしい。
  • ミスを起こさない方法を一緒に考えたい。

、、、、、、と紙に書き出して整理することで相手のだけでなく自分の失敗や落ち度にも気づくことができます。

内容を整理して、実際に伝えたいことをまとめておきましょう。

実際に注意してみる

実際に部下へ注意をしてみます。注意というよりは、考えて整理した事実、感情、要求を伝える行動となります。

自己開示始を行いリラックスした雰囲気で始める

「仕事もひと山超えてひと段落ですね。○○さんが積極的に取り組んでくれたおかげで予定通りに進みそうです。」

「ちょっと言いづらいことがあるのですが、大切なことがあるので聞いてもらえるかな。」

事実を伝えるが、全てを相手の責任にしない

「最近、ミスが多いよね。私の説明不足だったのは申し訳なかったが、以前作成してもらった見積書は単価の計算方法が間違っていたよ。」

自分の感情を素直に伝える

「見積もりの修正に時間がかかってしまうことで、提出が遅れてお客様に迷惑をかけてしまうことになるから困っているんだ。」

今後、どうしてほしいかの要求を具体的に伝える

「もし、わからないことがあったらその場ですぐに質問する、後から気が付いた場合は相談するようにしてくれないかな。曖昧な理解で仕事を進めることは避けてほしいんだ。もちろん私も正しく説明するように努力するから。」

「その他にミスを防ぐためにどうしたらいいかについて考えてみてほしい。○○さんには時期リーダーとして期待しているのでよろしくお願いします。」

といった具合に伝えます。フランクな場所で2人っきりになれる場所やタイミングを狙いましょう。

可能な限り会議室へ呼び出して、、、という注意方法は相手を委縮させるので避けたほうがよいです。

やってはいけない注意方法

「ちょっと言いたいことがあるんだけど~~~」

「いつも君は○○だよね~~~」

「○○はちゃんとしてほしい」

この3つはやっていはいけない注意(声かけ)の代表です。なぜやってはいけないのか?どうすればよいのかについて解説します。

「ちょっと言いたいことがあるんだけど~~~」

「ちょっと言いたいことがあるんだけど」と話を始めてしまうと相手は「文句や批判を言われるのでは、、、」と身構えてしまいます。

なぜなら「言いたいことがある」という言葉には相手を正してやるといった上から目線の言葉だからです。

上司と部下といえどもお互いに尊重しあい、対等であるべきです。

おすすめの声のかけ方は「相談したいことがあるんだけど~~~」です。

「いつも君は○○だよね~~~」

「いつも君は○○だよね~~」から始まることは相手の失敗を決めつけることになります。

同じミスが多いのならその事実のみを伝えるべきであって「いつも~~」でくくらないようにしましょう。決めつけで否定してしまうと相手が素直に注意を受け入れられなくなってしまいます。

また「君は~~」と伝えていることにも問題があります。注意をするときの基本は「私は」で話し始めることです。

あくまでも、「私」が気が付いた事実を伝えるようにしましょう。

おすすめの声のかけ方は「この見積書、合計金額が間違っていることに気が付いたんだけど修正してもらえるかな。」です。

「私」目線で「具体的な事実」を伝えることが大切です。

「○○をちゃんとしてほしい」

「ちゃんとしてほしい」と伝えても相手の「ちゃんと」とのズレがあればまた同じミスが発生しています。

注意を行うときはこのような抽象的な言葉を使わないように気を付けることが必要です。

業務での必要性や相手の理解度に合わせて適切に「具体的な言葉」を選ぶようにしましょう。

特に注意を行い行動に変化をもたらせたい場合は「より具体的に」を心がけましょう。

おすすめの伝え方は「報告書を明日の13時までに、私のデスクの上に提出してほしい。A4用紙に横書きで2枚程度にまとめたものを1部プリントアウトして出しておいてください。原本はメールで私に送信しておいてください。内容を確認してその日の16時からの部門会議で報告します。他部門の方にも説明しなければいけないので、課内での通称は使用しないように注意してください。」です。

このように誤解のないよう、より具体的に要望を伝えましょう。

まとめ

記事のまとめです。

  1. 部下へ「正しく」注意するための準備
    1. その場で感情的に注意するのではなく一度デスクに戻る
    2. デスクで紙に「目的」「感情」「事実」「要求」を書き出し整理する
  2. 実際に注意するときの流れ
    1. 注意でなく書き出したことを伝えることを意識する
    2. 自己開示を行いリラックスした雰囲気を作る
    3. 事実を伝える、全てを相手の責任にしない
    4. 自分の感情を素直に伝える
    5. 今後どうしてほしいかの要求を具体的に伝える
  3. 注意する上司として注意すべきこと
    1. 「ちょっと言いたいことがある」で始めない
    2. 「いつも~~」と決めつけない
    3. 「君は~~」と相手を主語にしない
    4. 「ちゃんと、きちんと」といった曖昧語を使わない

部下へ注意する場合を実際に行う方法で解説しました。

初めは上手くいかないかもしれませんが、繰り返し紙に書きだすと相手の行動を促せる注意ができるようになってきます。

習慣化するまでは意識的に注意の方法にこだわってみましょう。