最終更新: 2026-07-14
💬 「品質管理」と「品質保証」って、同じようでいて違うと言われるけど、正直どう違うのか分からない、、、。
💬 品質管理って、要は検査で不良をはじくことでしょ? それって現場だけの話じゃないの?
💬 ウチみたいな小さな会社に、わざわざ品質管理の「仕組み」なんて大げさなものが要るのかなぁ、、、。
そんな『品質管理とは何か』についての悩みにお答えします。
☑ 記事の内容
- そもそも 品質管理(QC)とは何か (工程で品質を作り込む) と、なぜ必要か
- QC と QA の違い (作り込みと保証) と、その関係
- 品質の考え方 ── 設計品質(ねらい)と適合品質(できばえ)
- なぜ中小製造業に品質管理の「仕組み」が要るか と、PDCA で品質を回す 進め方
- 品質は全部門の仕事 / Q&A
わたしは自動車メーカーの工場で改善活動の指導を 10 年以上行ってきました。実績を金額に換算すると 1 億円以上の改善を行ってきた、いわゆる改善のプロです。今は中小企業診断士として、中小製造業の現場改善や品質づくりのお手伝いをしています。その中で、「品質管理は検査のこと」「品質は現場が頑張ればいい」と思い込み、不良が減らずに困っている会社に、本当に数多く出会ってきました。ですが、品質は検査ではじくものではなく、工程の中で「作り込む」ものです。そして品質管理(QC)と品質保証(QA)は役割が違い、両方がそろって初めてお客さまの信頼になります。わたしは自動車工場の現場で、検査を増やすより工程を整えるほうがはるかに不良が減る場面を、何度も見てきました。本記事では、その「品質管理とは何か」を、QC と QA の違いから順番に整理していきます。
そんなわたしが解説していきます。
本記事は 品質管理(QC)と品質保証(QA)の違いと、品質の基本の考え方 を、はじめての方に向けてやさしくまとめた内容です。品質管理だけでなく、検査・QC 手法・不良対策まで含めた全体像から知りたい方は、まずまとめ記事 ▶ 品質管理・品質保証 完全ガイド を読んでください。また、そもそも「品質とは何か(良品と不良)」から知りたい方は、▶ 品質とは何か もあわせて読むと、この記事が頭に入りやすくなります。
品質管理とは ── 工程で品質を「作り込む」こと
まず、「品質管理」という言葉が何を指すのか、というところから始めます。ものづくりの現場では毎日のように耳にする言葉ですが、「要するに何をすることか」と聞かれると、意外とあいまいなまま使っている方も多いです。ここで整理しておきましょう。
品質管理(QC)とは ── 良い品を、安定して作り続けるしくみ
品質管理とは、お客さまが求める品質の品を、安定して作り続けるための一連の活動やしくみ のことです。英語では Quality Control(クオリティ・コントロール)といい、頭文字をとって QC と呼びます。
ポイントは「安定して」という部分です。たまたま良い品ができるのではなく、いつ・誰が作っても、狙いどおりの品ができる状態をつくる ── これが品質管理の目的です。1 個だけ良い品を作るのは、それほど難しくありません。難しいのは、それを毎日・数多く、バラつかせずに作り続けることです。品質管理とは、その バラつきをおさえる取り組み だと考えてください。
「検査で不良をはじく」から「そもそも作らない」へ
品質管理というと、多くの方が「作った品を検査して、不良をはじくこと」だとイメージします。ですが、これは品質管理の一部でしかありません。本当の品質管理は、そもそも不良を作らないように、工程の中で品質を「作り込む」こと です。
検査は、いわば出口での関所です。不良を外に出さない役には立ちますが、それだけでは不良そのものは減りません。検査ではじいた不良は、作り直すか捨てるかしかなく、そのぶんの材料と手間はムダになります。一方、工程で品質を作り込むというのは、不良が生まれる原因を工程の中でつぶし、良い品だけが流れるようにすることです。「見つけてはじく」より「そもそも作らない」ほうが、はるかに得 なのです。
なぜ品質管理が必要か ── 不良は信頼とお金の両方を失う
では、なぜ品質管理をわざわざ意識する必要があるのでしょうか。それは、不良は、お客さまの信頼と、会社のお金の両方を同時に失わせる からです。
不良品がお客さまに届けば、クレームになり、信頼を失います。信頼は一度失うと、簡単には戻りません。同時に、不良は作り直し・手直し・廃棄というムダを生み、原価を押し上げます。つまり不良は「品質の問題」であると同時に「お金の問題」でもあるのです。品質管理は、この 2 つの損失を未然に防ぐための取り組みだ、と考えてください。品質そのものの考え方(良品と不良とは何か)については、▶ 品質とは何か で詳しく解説していますので、深く知りたい方はそちらも読んでみてください。
QC と QA の違い ── 作り込み(QC)と保証(QA)の 2 層
品質管理を語るうえで、いちばんよく混乱するのが「品質管理(QC)」と「品質保証(QA)」の違いです。似た言葉なので同じものだと思われがちですが、役割がはっきり違います。まずは下の図で、「工程での作り込み(QC)」と「お客さまへの保証(QA)」という 2 つの層をつかんでください。
QC(品質管理)とは ── 工程の中で良い品を作り込む
まず QC(品質管理)です。QC は、工程の中で良い品を作り込む、内向きの活動 です。
対象は、自社の工程やしくみです。作業のやり方を決める、設備を整える、材料の受け入れを確かめる、途中で品質をチェックする ── こうして「良い品が生まれる工程」をつくり、不良の原因を工程内でつぶしていきます。視線は工場の中(工程)を向いています。QC は「良い品を、どう作るか」の活動だと考えてください。
QA(品質保証)とは ── お客さまに品質を約束・保証する
次に QA(品質保証)です。英語では Quality Assurance(クオリティ・アシュアランス)といいます。QA は、お客さまに対して「この品質を守ります」と約束し、それを保証する、外向きの活動 です。
対象は、お客さまとの関係です。品質の基準を決めて文書にする、記録を残す、万一不良が出たときの対応を決めておく、クレームに応える ── こうして「約束した品質を、確かに届けている」ことをお客さまに示します。視線はお客さまのほうを向いています。QA は「良い品質を、どう約束し、守り続けるか」の活動だと考えてください。
QC と QA の関係 ── 作り込み(QC)が土台、保証(QA)は約束
この 2 つは、対立するものではなく、重なり合う関係です。工程で品質を作り込む QC が土台にあって、その上で、お客さまへの約束を守る QA が成り立つ のです。
いくら「品質を保証します」とお客さまに約束(QA)しても、工程できちんと良い品を作り込めていなければ(QC)、その約束は守れません。逆に、工程で良い品を作れていても(QC)、それをお客さまに伝え・記録し・約束する仕組み(QA)がなければ、信頼にはつながりにくいものです。QC が「作る力」、QA が「約束する力」。両方がそろって、初めてお客さまの信頼になります。
中小企業では兼ねることが多い ── だからこそ役割で分けて考える
大きな会社では、品質管理部門と品質保証部門が別々にあることもあります。ですが、中小企業では、同じ人・同じチームが QC と QA の両方を担っていることがほとんどです。だからこそ、担当を分けられなくても、「今やっているのは作り込み(QC)なのか、約束(QA)なのか」を頭の中で分けて考える ことが大切です。
役割をごちゃまぜにすると、「検査さえしていれば品質保証はできている」といった思い込みに陥りがちです。検査(QA の一部)を頑張っても、工程の作り込み(QC)が弱ければ不良は減りません。2 つの役割を分けて意識するだけで、「今どちらが足りないのか」に気づきやすくなります。
品質の考え方 ── 「設計品質」と「適合品質」の 2 つ
品質管理を進めるうえで、もう 1 つ押さえておきたい考え方があります。それは、品質には 「設計品質」と「適合品質」の 2 つの側面がある ということです。この 2 つを分けて考えると、品質の話がぐっと整理されます。
設計品質(ねらいの品質)とは ── どんな品を目指すか
設計品質とは、「どんな品を作るか」という、狙いそのものの品質 です。「ねらいの品質」とも呼ばれます。
たとえば、寸法や性能をどこまで正確にするか、どんな材料を使うか、どこまでの丈夫さを持たせるか ── こうした「目指す姿」を決めるのが設計品質です。ここが、お客さまの求めるものとズレていると、どれだけ丁寧に作っても「欲しかったものと違う」となってしまいます。設計品質は、品質の出発点です。
適合品質(できばえの品質)とは ── ねらいどおりに作れたか
適合品質とは、「狙いどおりに作れたか」という、できばえの品質 です。「できばえの品質」「合致の品質」とも呼ばれます。
設計で決めた狙いに対して、実際に作った品がどれだけ合っているか、ということです。狙いどおりの寸法・性能で作れていれば適合品質は高く、バラついたり狙いから外れたりしていれば低くなります。品質管理(QC)が主に相手にしているのは、この適合品質です。工程で品質を作り込むとは、適合品質を高く・安定させること にほかなりません。
2 つがそろって初めてお客さま満足になる
大事なのは、設計品質と適合品質の両方がそろって、初めてお客さまが満足する ということです。
狙い(設計品質)がお客さまの求めるものに合っていて、かつ、その狙いどおりに作れている(適合品質)。この 2 つがそろって、「欲しかったものが、狙いどおりに届いた」となります。どちらか一方が欠けても満足にはなりません。狙いがズレていれば「違うものが来た」となり、狙いは合っていてもできばえがバラつけば「たまに悪いものが混じる」となります。品質を考えるときは、この 2 つの側面を分けて見る習慣をつけてください。
なぜ中小製造業に品質管理の「仕組み」が要るか
「ウチは小さい会社だから、品質管理の仕組みなんて大げさだ」── そう感じる方もいるかもしれません。ですが、規模が小さくても(むしろ小さいからこそ)、品質を仕組みで支えることには大きな意味があります。ここを整理しておきましょう。
人の頑張りだけに頼ると品質はバラつく
まず知っておきたいのは、品質を「人の頑張り」だけに頼っていると、必ずバラつく ということです。
「あのベテランが作れば大丈夫」という状態は、一見うまくいっているように見えます。ですが、その人が休んだ日、辞めた後、忙しくて余裕がない日には、品質が崩れます。人の記憶や勘に頼った品質は、体調・気分・経験によって上下します。これでは、いつ不良が出るか読めません。頑張りは尊いものですが、頑張りだけでは品質は安定しないのです。
仕組みにすると誰がやっても品質が安定する
そこで必要になるのが、品質を「仕組み」で支える ことです。
仕組みとは、大げさなものではありません。「いちばん良いやり方を決めて、みんなが同じ手順で作業できるようにする」「作る前・作った後にどこを確かめるかを決めておく」「不良が出たら、その原因を記録して次に活かす」── こうした当たり前のことを、その場かぎりにせず、決めごとにしておくことです。仕組みにしておけば、ベテランでなくても、その人が休んでも、同じ品質が保てます。品質のバラつきを、人ではなく仕組みでおさえる ── これが品質管理の要です。
不良は「失敗コスト」── 原価にも直結する
もう 1 つ、経営の目で見た理由があります。不良は「失敗コスト」として、そのまま原価を押し上げる からです。
不良が出ると、作り直しの材料費、手直しの人件費、廃棄の損失がかかります。これらは、本来なら払わなくてよかった「失敗のコスト」です。不良が多い会社ほど、この失敗コストが利益を食いつぶしています。逆に言えば、品質管理で不良を減らすことは、そのまま原価を下げ、利益を残すことにつながります。品質と原価は切り離せません。不良がどう原価に効いてくるかは、▶ 原価計算の基礎 で「原価が何で成り立っているか」を解説していますので、あわせて読むと、品質管理が経営に直結することが見えてきます。
PDCA で品質を回す ── 品質管理の基本サイクル
品質を仕組みで安定させる、といっても、一度決めたら終わりではありません。品質管理は、PDCA という 4 つのステップをぐるぐる回し続けること で、少しずつ品質を高めていきます。ここでは、その基本サイクルを見ていきましょう。下の図で、4 つのステップが円を描いてつながる様子をつかんでください。
P(計画)── 品質の基準とやり方を決める
最初のステップは P(Plan・計画)です。どんな品質を目指し、どんなやり方で作るかを決める 段階です。
狙いの品質(設計品質)を決め、それを実現するための作業のやり方・確認するポイント・使う基準を決めます。「どこまでを良品とするか」「どこを・どうやって確かめるか」を、あいまいにせずはっきりさせておくのがコツです。ここがぼんやりしていると、後の確認(C)で「良いのか悪いのか」を判断できなくなります。
D(実行)── 決めたとおりに作る
次は D(Do・実行)です。P で決めたとおりに、実際に作る 段階です。
ここで大事なのは、「決めたとおりに」やることです。人によって・日によってやり方が変わってしまうと、品質はバラつきます。決めた手順を守って作る ── 当たり前のようですが、これが品質を安定させる土台になります。決めたやり方を守れているか自体も、後で見直す対象になります。
C(確認)── 結果を確かめ、ズレを見つける
3 つ目は C(Check・確認)です。作った結果を確かめ、狙いからのズレや不良を見つける 段階です。
できあがった品が、狙いどおりか(適合品質)を確かめます。不良がどれくらい出たか、どの工程で・どんなときにバラついたか、を見ます。ここで数字を使って確かめると、感覚に頼らず「どこに問題があるか」がはっきりします。品質を数字やグラフで確かめる道具については、この章の最後で触れます。
A(改善)── 原因をつぶし、標準に落とし込む
最後は A(Action・改善)です。確認で見つけた問題の原因をつぶし、良いやり方を標準に落とし込む 段階です。
不良やバラつきが見つかったら、「なぜそうなったか」の原因をたどってつぶします。そして、うまくいったやり方は、次から当たり前にできるよう「標準(決めごと)」に反映します。ここが弱いと、同じ不良を何度も繰り返してしまいます。原因をつぶして標準を更新する ── これで、次の P はより高いところから始められます。PDCA を回すたびに標準が一段ずつ上がっていく、というイメージを持ってください。
品質を「測る」道具 ── QC7つ道具
PDCA の C(確認)や A(改善)では、品質を数字やグラフで「見える化」する道具が役に立ちます。よく使われるのが QC7つ道具 と呼ばれる、グラフ・チェックシート・パレート図などの基本ツールです。感覚で「たぶん多い」と言うのではなく、数字で「どの不良が・どれくらい・なぜ」を示せると、改善の的が絞れます。QC7つ道具の使い方は ▶ QC7つ道具ガイド で解説していますので、品質を測る段階に進みたい方はあわせて読んでみてください。
品質は全部門の仕事 ── 現場だけの話ではない
品質管理と聞くと、「それは製造現場の仕事」と思われがちです。ですが、それは大きな誤解です。品質は、会社の全部門が関わってつくるもの です。ここを最後に押さえておきましょう。
設計・購買・製造・検査・営業、すべてが品質に関わる
品質は、1 つの部門だけでは決まりません。川上から川下まで、すべての部門が品質に関わっています。
設計が狙いの品質を決め(設計品質)、購買が良い材料を仕入れ、製造が狙いどおりに作り込み(適合品質)、検査が確かめ、営業がお客さまの求めるものを正しく聞き取る ── どこか 1 つでも弱いと、品質は崩れます。たとえば、営業がお客さまの要望を取り違えれば、どれだけ現場が丁寧に作っても「違うもの」になります。品質は、現場だけでなく、会社全体の連携でつくられるものなのです。
品質意識を全員で持つ
そのためには、一人ひとりが「自分の仕事が品質につながっている」という意識を持つ ことが欠かせません。
「自分は品質担当ではないから関係ない」という人がいると、そこが品質の穴になります。逆に、全員が「自分の工程で不良を止める」「後の工程に迷惑をかけない」という意識を持てば、品質は自然と安定していきます。この品質意識をどう高めていくかは ▶ 品質意識を向上させるために必要なこと で詳しく解説していますので、「現場の意識が上がらない」と悩んでいる方はあわせて読んでみてください。
トップの姿勢が品質文化をつくる
最後に、いちばん大事なことです。品質を大切にする文化は、経営者・トップの姿勢から生まれます。
トップが「多少不良が出ても納期優先だ」と言えば、現場は品質を後回しにします。逆に、トップが「品質は会社の信頼そのものだ」と言い続け、自ら品質を気にかければ、その姿勢は現場に伝わります。品質管理の仕組みをつくるのも、それを続けるのも、最後はトップの本気次第です。小さな会社ほど、経営者の一言が現場に効きます。品質を全社の文化にしていく ── その旗振り役は、経営者自身なのです。
よくある質問 Q&A
Q1: 品質管理と品質保証、どちらから手を付ければいいですか?
まずは品質管理(QC)= 工程での作り込みから手を付けるのがおすすめです。工程で良い品を作り込む力(QC)が土台にあって、初めてお客さまへの約束(QA)が守れるからです。約束だけ立派でも、作り込みが弱ければ不良は減りません。まず工程を整えて不良を減らし、その上で「約束し・記録し・保証する」QA の仕組みを整えていく、という順番が現実的です。詳しくは「QC と QA の違い」の章で解説しています。
Q2: 中小企業でも QC と QA を分ける必要がありますか?
担当者や部門を分ける必要はありません。中小企業では、同じ人が両方を担うのが普通です。ただし、「今やっているのは作り込み(QC)なのか、お客さまへの約束(QA)なのか」を頭の中で分けて考えることは大切です。役割を意識するだけで、「検査は頑張っているのに工程の作り込みが弱い」といった穴に気づきやすくなります。詳しくは「QC と QA の違い」の章で解説しています。
Q3: 検査を強化すれば品質は上がりますか?
検査を強化しても、不良そのものは減りません。検査は「不良を外に出さない関所」であって、不良を作らないための活動ではないからです。検査を増やすほど手間とコストは増えますが、工程で作り込む力が変わらなければ、不良は出続けます。大事なのは、検査ではじくことより、そもそも不良を作らない工程をつくることです。詳しくは「品質管理とは」の章で解説しています。
Q4: 品質管理の仕組みは、何から作ればいいですか?
まずは「いちばん良いやり方を決めて、みんなが同じ手順で作業できるようにする」ことから始めるのがおすすめです。作業のやり方がバラバラだと、品質は必ずバラつくからです。やり方を決める → 決めたとおり作る → 結果を確かめる → 直して標準を更新する、という PDCA を小さく回し始めれば、それがそのまま品質管理の仕組みになります。詳しくは「PDCA で品質を回す」の章で解説しています。
Q5: 品質管理は、やはり現場の仕事ではないのですか?
現場は品質の要ですが、現場だけの仕事ではありません。設計・購買・製造・検査・営業、すべての部門が品質に関わっています。どこか 1 つが弱いと品質は崩れます。品質は会社全体の連携でつくられるもので、その旗振り役は経営者自身です。詳しくは「品質は全部門の仕事」の章で解説しています。
Q6: 品質を数字で測るには、何を見ればいいですか?
まずは「どの不良が・どれくらい・どの工程で出ているか」を数字で拾うところから始めます。感覚で「たぶん多い」と言うのではなく、数字にすると改善の的が絞れます。よく使われるのが QC7つ道具(グラフ・チェックシート・パレート図など)です。使い方は ▶ QC7つ道具ガイド で解説していますので、そちらを読んでみてください。
まとめ
本記事で押さえてほしい 3 行サマリーは以下の通りです。
- 品質管理(QC) とは、工程の中で良い品を作り込み、安定して作り続けるしくみ。「検査ではじく」より「そもそも作らない」が本質
- QC(作り込み)と QA(保証)は役割が違う ── QC が土台、QA はお客さまへの約束。両方そろって信頼になる。品質は「設計品質(ねらい)」と「適合品質(できばえ)」の 2 側面で見る
- 品質は 人の頑張りではなく仕組み(PDCA)で安定させる もの。そして品質は現場だけでなく 全部門の仕事、旗振り役は経営者
品質管理とは何かについて解説しました。大事なのは、「品質管理 = 検査」という思い込みを手放すことです。品質は、検査ではじくものではなく、工程の中で作り込むもの。そして、その作り込み(QC)を土台に、お客さまへの約束(QA)を守り続けることが、会社の信頼をつくります。最初から完璧な仕組みは要りません。まずは「いちばん良いやり方を決める」ところから、小さく PDCA を回し始めてみてください。品質は、コツコツ積み上げるほど、確実に安定していきます。
関連記事
- まとめ記事 ▶ 品質管理・品質保証 完全ガイド (品質管理〜検査〜不良対策の全体像・目次)
- ▶ 品質とは何か (良品と不良 ── 品質 Q の基礎)
- ▶ 品質意識を向上させるために必要なこと (全員で品質意識を持つ)
- ▶ QC7つ道具ガイド (品質を数字で測る道具)
- ▶ 原価計算の基礎 (不良 = 失敗コストが原価に効く)
- まとめ記事 ▶ 改善の進め方 完全ガイド (品質を含む現場改善の全体像)
個別相談
自社の品質管理の仕組みづくりや、不良を減らす現場改善の進め方で迷ったら、▶ あすなろ経営研究所 で個別相談を承っています。中小企業診断士として、自動車工場での改善経験をもとに、検査に頼らず工程で品質を作り込む現場づくりのお手伝いをしています。
外部の公的情報源
- 中小企業ビジネス支援サイト J-Net21: https://j-net21.smrj.go.jp/
- 中小企業庁: https://www.chusho.meti.go.jp/
- 中小企業向け補助金・総合支援サイト ミラサポplus: https://mirasapo-plus.go.jp/
- 独立行政法人 中小企業基盤整備機構 (中小機構): https://www.smrj.go.jp/
